思考と空想:080317 世界の今後、豫感的に

今度の始まったばかりの経済不況、といふより恐慌へと發展していくであらう状況は必ず世界的混亂へと發展する事にならう。

アメリカは多人種の國家であり、その人種分布は今や白人・黒人・イスパニア系と三分されてしまつた。そして、全體としては貧困の國家となってしまった。それに手當しようとしたのが大失敗に終り、今度の經濟的混亂を引き起してゐるサブプライムといふ手法であつた。住宅を一旦手に入れ、それを奪はれた人々のルサンチマンが渦巻く事になる。これらの大衆による民主制といふ本質的に不安定とならざるを得ない政體。そして、次期大統領の問題。混亂は必至である。

中國は共産主義といふ政治體制下での資本主義といふ、必ず自壞せざるを得ない政治経済体制によつて成立してゐる。資本主義の經濟が成功すればするほど共産主義の理念とは乖離し、その間での矛盾とそして鬪爭が起らざるを得ない。經濟自由主義での成功が勝組を作り、勝組はおのづと大多數の負組を作り、成功者非成功者との格差が共産主義中國を狂はせていくだらう。しかも、中國は民族の寄せ集めであり、少数民族の怨念を抱へ込んでゐる。チベットに起った反抗の烽火は中国各地に飛火するだらう。中國の瓦解は早晩不可避的であり、起ればソ連がさうであつたやうに早急に分解してしまふだらう。たゞ、人口十二億の騷動の世界環境におよぼす影響、被害は甚大なものとなるであらう。

これらの欲望と羨望の味を噛みしめた者の總體が盲動し、流動する力となつて世界を混亂へと連れて行くだらう。

アメリカ合衆国、ソビエト連邦、そして中國、かうした十九世紀から二十世紀にかけて理念によつて成立した人工國家は、所詮は寄せ集めて握りしめたドロ團子のやうなもので、水氣が多くても壊れ、干涸らびても壊れてしまふ代物なのだ。


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